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コラム

公開日 2026.08.25 更新日 2026.08.25

訪問看護でパーキンソン病を支える!医療保険と介護保険の違いを徹底解説

パーキンソン病は、手足の震えや動作の遅れ、筋肉のこわばりなどが現れ、進行に伴って日常生活や家族の介護負担にも影響を及ぼします。
在宅療養を安心して続けるには、症状や重症度を理解し、訪問看護やリハビリ、公的支援を適切に活用することが大切です。

本記事では、パーキンソン病で訪問看護が必要とされる理由や具体的なケア、利用の流れまで解説します。
本人や家族が早めに支援へつながるための参考にしてください。

目次

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パーキンソン病とは?

パーキンソン病は、脳内のドパミンが不足し、手足の震えや動作の遅れ、筋肉のこわばりなどが現れる進行性の神経疾患です。
主に中高年以降に発症しやすく、高齢化に伴って患者数も増えています。

本人だけでなく家族の生活にも影響するため、以下では、病気の特徴や患者数、発症しやすい人の傾向を順に確認しましょう。

ドパミン不足が引き起こす神経難病の特徴

パーキンソン病は、体の動きを滑らかに調整するドパミンが脳内で不足し、手足の震えや動作の遅れ、筋肉のこわばりなどが現れる神経疾患です。
症状は加齢による変化と似ているため、手の震えや歩きにくさを年齢のせいと判断してしまうこともあります。

もし、進行すると転倒や着替えの難しさにつながり、生活範囲が狭まる可能性もあります。
気になる変化が続く場合は自己判断せず、早めに医療機関へ相談してください。

高齢化で増加するパーキンソン病患者

パーキンソン病は年齢が上がるほど発症しやすい傾向があるため、高齢化が進む日本では患者数の増加が続いています。
国内では多くの方が治療を受けており、今後も医療や介護を必要とする人が増えると考えられるでしょう。

また、患者本人だけでなく家族の生活にも長く影響する病気であり、通院や服薬、日常的な見守りが必要になる場合もあります。
そのため、診療体制や訪問看護、介護サービスを地域全体で整えることが重要です。

発症の原因となりやすい人の傾向

パーキンソン病は主に中高年以降で発症し、特に60歳を超えるとリスクが高まりやすいとされています。
一方、家族内で同じ病気がみられる遺伝性のケースは一部に限られ、加齢や体質、環境要因などが複雑に関わると考えられています。

農薬や化学物質との関連も研究されていますが、発症を1つの要因だけで説明することはできません。
明確な予防法は確立されていないため、気になる変化が続く場合は早めに受診しましょう。

見逃せないパーキンソン病の主な症状

パーキンソン病では、手足の震えや筋肉のこわばりなどの運動症状に加え、便秘や立ちくらみ、気分の落ち込みといった非運動症状も現れます。
進行すると歩行や食事などの日常動作にも影響するため、本人や家族が症状の特徴を知っておくことが大切です。

ここからは、代表的な4大運動症状、非運動症状、進行後に起こり得る変化を確認していきます。

振戦・固縮・無動・姿勢反射障害の4大運動症状

パーキンソン病の代表的な運動症状は、手足が震える振戦、筋肉がこわばる固縮、動作が遅くなる無動、姿勢を保ちにくくなる姿勢反射障害の4つです。
症状が進むと、物を持つ、着替える、歩き始めるといった日常動作にも時間がかかり、転倒する危険も高まるでしょう。

ただし、すべての症状が同時に現れるとは限らず、現れ方にも個人差があります。
動作や姿勢の変化が続く場合は、早めに専門医へ相談してください。

自律神経障害やうつなどの非運動症状

パーキンソン病では運動症状だけでなく、便秘や排尿障害、立ちくらみ、発汗異常など、自律神経に関係する症状も現れます。
さらに、気分の落ち込みや意欲低下、不眠などを伴う場合があり、単なる体調不良として見過ごされることも少なくありません。
非運動症状は本人の生活の質や家族との関係にも影響しますが、薬の調整や生活環境の見直しで軽減できる可能性があります。

その場合は、抱え込まず、医師や看護師へ相談しましょう。

進行に伴い現れる歩行障害と末期症状

病状が進行すると、歩き始めに足が床へ張り付いたように動かなくなるすくみ足や、歩幅が狭くなる小刻み歩行が目立ちます。
姿勢を立て直しにくくなることで転倒も増え、外出や移動に介助が必要になる場合があります。

さらに進むと、嚥下障害による誤嚥性肺炎や尿路感染症などの合併症にも注意が必要です。
日々の変化を観察し、早期からリハビリや住環境の調整に取り組んでください。

パーキンソン病の方に訪問看護が必要とされる理由

パーキンソン病は進行に伴って動作や体調の管理が難しくなり、在宅生活を送る本人だけでなく、介護する家族の負担も増えやすい病気です。
訪問看護では、看護師が自宅を訪れて症状観察や服薬管理、生活上の助言を行い、必要に応じて主治医やケアマネジャーと連携します。

ここからは、在宅療養で生じる課題と訪問看護の役割を解説します。

関連記事:訪問看護で自宅以外への訪問はできる?精神科や施設でのルールと条件を徹底解説!

在宅療養で直面しやすい生活上の課題

パーキンソン病の在宅療養では、手足の震えや動作の遅れによって、着替えや食事、排泄などの基本動作が難しくなる場合があります。
たとえば、歩行時のすくみ足や姿勢反射障害が現れると、室内のわずかな段差でも転倒しかねません。

さらに、便秘や立ちくらみ、声の出しにくさなども生活へ影響し、家族の見守りや介助の負担が増えるでしょう。
住環境や福祉用具を見直し、専門職と連携して1つずつ対策することが大切です。

看護師による専門的な症状観察とアセスメント

訪問看護師は、手足の震えや歩き方だけでなく、表情、声の大きさ、血圧、排便状況などを総合的に観察し、病状を評価します。
また、パーキンソン病は日や時間帯によって薬の効き方や動きやすさが変化するため、家庭での小さな変化を継続して確認することが重要です。

さらに、看護師が服薬状況や転倒リスク、副作用の有無を整理して主治医へ報告すれば、治療内容の見直しにもつながります。

介護する家族の身体的・精神的負担を軽減

パーキンソン病の介護では、移動や着替え、排泄などの介助に加え、転倒や急な症状変化への見守りも必要となり、家族の負担が大きくなりがちです。
そのため、訪問看護師が定期的に訪問すれば、本人のケアを任せられるだけでなく、介助方法や住環境の整え方について助言を受けられます。

また、介護に関する悩みや不安を相談できることも重要なメリットでしょう。
家族だけで抱え込まず、専門職や地域の支援制度を積極的に活用してください。

主治医やケアマネジャーとの連携役

訪問看護師は、家庭で把握した症状や生活上の変化を主治医やケアマネジャーへ伝え、医療と介護をつなぐ役割を担います。
また、主治医には薬の効き方や副作用、体調変化を報告し、必要な診察や治療の見直しにつなげることが可能です。

一方、ケアマネジャーとは介護負担や生活上の課題を共有し、訪問介護や福祉用具などのサービスを調整します。
関係者が情報を共有することで、本人と家族が安心して暮らせる体制を整えやすくなるでしょう。

訪問看護でパーキンソン病はどちらの保険が優先されるのか

パーキンソン病の方が訪問看護を利用する際は、年齢や要介護認定の有無、病状の重症度によって、介護保険と医療保険のどちらが適用されるかが異なります。
原則として要介護認定を受けている場合は介護保険が優先されますが、厚生労働省が定める条件に該当すれば医療保険の対象です。

ここからは、基本ルールと適用条件について解説します。

介護保険が優先される基本ルール

要介護または要支援認定を受けている方が訪問看護を利用する場合は、原則として介護保険が医療保険より優先されます。
そのため、利用者が自由に保険を選ぶ仕組みではなく、年齢や認定状況、病状などを基に適用する制度が決まる点に注意してください。
介護保険では、ケアプランに沿って訪問回数や支援内容を定め、所得に応じて費用の1~3割を負担します。

ただし、特定の疾病や急性増悪などの条件に当てはまる場合は、医療保険へ切り替わることがあります。

関連記事:訪問看護の利用条件とは?医療保険と介護保険の違いや費用を徹底解説!

医療保険が適用される厚労省告示「別表7」の条件

厚生労働省告示の別表第7に掲げられる疾病等に該当する場合は、要介護認定を受けていても医療保険による訪問看護が適用されます。
具体的には、パーキンソン病関連疾患では、ホーエン・ヤールの重症度分類がⅢ度以上であり、生活機能障害度がⅡ度またはⅢ度であることが条件です。

なお、いずれか一方ではなく、原則として両方の基準を満たす必要がある点に注意しましょう。
適用の可否は、主治医が作成する訪問看護指示書などを基に判断されます。

ヤール3度以上・生活機能障害度Ⅱ度以上のケース

ホーエン・ヤール分類がⅢ度以上で、生活機能障害度がⅡ度またはⅢ度に該当するパーキンソン病関連疾患の方は、別表第7の対象となり、医療保険で訪問看護を利用できます。
また、ヤールⅢ度では姿勢反射障害が現れ、生活機能障害度Ⅱ度では日常生活や通院に部分的な介助が必要です。

そのため、保険の適用には、主治医が病名と両方の重症度を正しく記載した指示書が欠かせません。
状態が変化したときは、早めに主治医や訪問看護師へ相談してください。

訪問看護で行うパーキンソン病の具体的なケア内容

訪問看護では、パーキンソン病の症状や生活環境に応じて、服薬管理、転倒予防、排便や血圧の管理、食事支援などを行います。
運動症状だけでなく、自律神経障害や嚥下障害などの非運動症状にも目を向け、異変を早期に捉えることが重要です。

ここからは、在宅生活を安全に続けるために訪問看護師が行う代表的なケアを解説します。

レボドパなどの服薬管理とウェアリングオフ対策

パーキンソン病の薬は、決められた時間に正しく服用することが重要であり、訪問看護師は飲み忘れや重複がないかを確認します。
また、レボドパの効果が次の服用前に弱まり、動きにくさなどが現れるウェアリングオフについて、発生する時間帯や症状を記録することも大切です。

さらに、看護師が服薬状況と体の変化を整理して主治医へ伝えることで、服用時間や薬の種類を見直す判断材料になります。

転倒予防に向けた運動症状のケア

パーキンソン病では、すくみ足や小刻み歩行、姿勢反射障害によって転倒しやすくなるため、自宅内の動作と環境を確認する必要があります。
そのため、訪問看護師は、立ち上がりや方向転換、歩行の様子を観察し、手すりや歩行器の使用、家具の配置変更などを提案します。

また、筋力や柔軟性を維持する体操を、本人の状態に合わせて取り入れることも有効でしょう。
転倒への不安だけで活動を控えず、安全な方法を専門職と一緒に検討してください。

便秘・起立性低血圧など非運動症状への対応

便秘や起立性低血圧は、パーキンソン病で起こりやすい非運動症状であり、薬の影響や活動量の低下が関係する場合もあります。
そのため、訪問看護では、食事や水分、排便回数を確認し、無理のない運動や排便習慣を整える支援を行います。

また、立ち上がった際のめまいやふらつきがある場合は、血圧を測定し、急に立ち上がらないよう助言するでしょう。
症状が強いときは主治医と情報を共有し、薬や治療内容の見直しにつなげます。

嚥下機能に配慮した食事と栄養サポート

パーキンソン病が進行すると、食べ物や飲み物を飲み込みにくくなり、むせや誤嚥性肺炎、低栄養につながる場合があります。
そのため、訪問看護師は、食事中の姿勢やむせの有無、食事量、体重変化などを確認し、嚥下状態に合った食事形態を助言します。

ただし、食材を細かく刻むだけでは口の中に残りやすくなることもあるため、自己判断は避けてください。
必要に応じて、医師や言語聴覚士、管理栄養士と連携して安全な方法を検討します。

在宅で取り組めるリハビリテーション

パーキンソン病のリハビリテーションは、筋力や柔軟性を維持し、日常生活でできる動作を保つために欠かせません。
身体の運動だけでなく、着替えや食事などの生活動作、嚥下、発声に対する訓練も含まれます。

ここからは、自宅で取り組める代表的なリハビリを解説します。

身体機能を維持する運動療法とストレッチ

運動療法やストレッチは、パーキンソン病による筋肉のこわばりを和らげ、関節の動きやバランス能力を保つために役立ちます。
また、歩行練習や立ち座りの訓練、体幹を伸ばす運動などを継続すれば、転倒や活動量低下の予防にもつながるでしょう。

ただし、体調が悪い日や薬が効きにくい時間帯に無理をすると、かえって転倒する危険があります。
医師や理学療法士などに相談し、本人の体力に合った運動を安全な環境で続けてください。

日常生活動作(ADL)を守る訓練

日常生活動作の訓練では、起き上がりや立ち上がり、着替え、食事、排泄など、本人が暮らしの中で行う動作を練習します。
たとえば、動作を細かく分けたり、声かけや目印を利用したりすると、動き始めやすくなる場合があるでしょう。

また、手すりや自助具、滑りにくい靴などを活用すれば、安全性を高めながら本人のできることを保てます。
すべてを家族が代行せず、必要な部分だけを支援することも、自立した生活を維持するうえで大切です。

誤嚥を防ぐ嚥下リハビリ

嚥下リハビリでは、口や舌、頬、首周りの筋肉を動かす体操や、正しい姿勢で飲み込む練習などを行います。
また、パーキンソン病では飲み込みの反射が遅れ、食べ物や唾液が気管へ入る危険があるため、むせや湿った声などの変化を見逃さないことが大切です。

ただし、嚥下機能に合わない訓練や食事方法は誤嚥(ごえん)につながりかねません。
医師や言語聴覚士の評価を受け、本人の状態に合った内容を安全に実践してください。

声量を保つ発声・会話トレーニング

パーキンソン病では、声が小さくなる、言葉が不明瞭になる、早口になるなどの変化が現れ、会話が伝わりにくくなる場合があります。
そのため、発声トレーニングでは、姿勢と呼吸を整え、意識して大きな声を出す練習や、短い文章をゆっくり読む練習などを行います。

また、家族と会話したり歌を歌ったりすることも、無理なく声を出す機会になるでしょう。
声の状態に応じた方法が必要なので、言語聴覚士などの助言を受けて継続してください。

訪問看護サービスを利用するまでの流れ

訪問看護を利用するには、主治医やケアマネジャーなどへの相談から始まり、保険の確認、事業所の選定、指示書の発行、契約という手順を進めます。
利用者の症状や生活状況によって必要なサービスや訪問頻度が異なるため、事前の情報共有が欠かせません。

ここからは、相談から初回訪問までの流れ、料金の目安、事業所を選ぶポイントを解説します。

相談から契約・初回訪問までのステップ

訪問看護を希望する場合は、主治医やケアマネジャー、地域包括支援センター、訪問看護ステーションなどへ相談します。
その後、利用する保険や希望する支援内容を確認し、主治医に訪問看護指示書を発行してもらう流れです。

また、事業所との面談では、症状や服薬、生活上の困りごと、緊急連絡の方法などを共有し、契約後に初回訪問の日程を決めます。
初回訪問では看護計画を検討するため、不安な点や希望があれば具体的に伝えてください。

訪問看護にかかる料金の目安と自己負担

訪問看護の料金は、介護保険と医療保険のどちらを利用するか、訪問時間や回数、加算の有無などによって変わります。
具体的には、介護保険では原則1~3割、医療保険では年齢や所得に応じた割合を自己負担しますが、基本料金のほかに緊急時訪問看護加算や特別管理加算などが加わる場合もあるでしょう。

また、交通費や衛生材料費が保険外となる事業所もあります。
正確な費用を把握するため、利用前に料金表と月額の見込みを確認してください。

信頼できる訪問看護ステーションの選び方

訪問看護ステーションを選ぶ際は、パーキンソン病の支援実績や、服薬管理、リハビリ、嚥下ケアへの対応状況を確認しましょう。
さらに、主治医やケアマネジャーとの連携体制に加え、緊急時や夜間の連絡方法、看護師以外の専門職が在籍しているかも重要です。

また、利用料金やキャンセル時の扱いを分かりやすく説明してくれる事業所なら、利用後の認識違いを防ぎやすくなります。
可能であれば事前相談を行い、本人や家族が安心して話せるか確かめてください。

まとめ:訪問看護でパーキンソン病を安心サポート

パーキンソン病は、運動症状だけでなく、自律神経障害や嚥下障害、気分の落ち込みなど多様な症状が現れるため、状態に応じた継続的な支援が必要です。
また、訪問看護を利用すれば、服薬管理や転倒予防、リハビリ、食事支援に加え、家族の介護負担や不安についても相談できます。

なお、保険制度や医療費助成の適用条件は重症度や認定状況によって異なるため、主治医やケアマネジャー、訪問看護ステーションと早めに情報を共有しましょう。
本人と家族だけで抱え込まず、専門職や地域サービスを活用することが、安心した在宅療養につながります。

GREEN APPLE訪問看護ステーションは、東大阪市を中心に、パーキンソン病の方が住み慣れた自宅で安心して暮らせるよう支援しています。
症状観察や服薬管理、転倒予防、訪問リハビリに加え、ご家族の不安や介護負担にも寄り添う体制です。

24時間365日の対応が可能で、主治医やケアマネジャーとも連携し、必要な支援につなげています。
訪問看護の利用をご検討中の方は、まずはお気軽にご相談ください。

お問い合わせは下記より受け付けています。

□WEB:公式サイト「お問い合わせ」より
□LINE:公式LINEより
□電話:06-6105-5445

監修者

和田 美樹

和田 美樹

GREEN APPLE訪問看護ステーション/管理者

<資格>

看護師、メディカルアロマセラピスト

<略歴>

10年急性期病棟で勤務したのち訪問看護で経験を積み2024年に開業。 『心身共に健康』『個別性を考えたケア』をポリシーに、通常の訪問看護に加え、 メディカルアロマセラピストによるアロマを使用したケアの提供を行っている。

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